変形性膝関節症の症例
変形性膝関節症の症例をご紹介いたします。
女性 80歳 要介護1 室内杖歩行
- S:Subjective(主観的な内容、自覚症状)
「膝痛は以前マッサージをしてもらっていたが治らず、DRには軟骨がすり減っている為の痛みと言われ、手術を勧められた事もある。もう治らないのであきらめており、痛みが強く絶望的である。」と言われていました。
O:Objective(客観的な内容、他覚所見)
膝伸展屈曲テスト陽性・膝完全屈曲不可・熱感なし・左膝関節の動作時痛 (送迎車の乗降、ユニットバスを跨ぐ時などの下肢挙上時、室内歩行時)
A:Assesment(考察、評価、判断)
痛みによる精神的な消耗とADLの低下は顕著である。膝屈曲伸展テストが陽性で脂肪体の柔軟性低下が疑われる。膝の完全屈曲は不可なので大腿直筋の短縮も疑われる。
- P:Plan(計画、方針)
疼痛解消の為、膝蓋骨脂肪体の柔軟性を上げる為の手技を行う。大腿直筋に対しては筋膜リリース、滑走性の向上と伸長を目的としたマッサージを行い経過を見る。
(園部俊春の臨床 膝関節 より)
週2回のマッサージと手技による施術で一か月後にほぼ痛みは消失する、現在は日によって出る時もあるが、軽い痛み程度である。効果を継続させるために東洋医学的アプローチも開始。
写真
後日談:以前のマッサージでは痛みは取れなかったので、マッサージなどでは効果はなく、痛みと共生するしかないと思っていたのでとても嬉しい。
デイサービスでの自転車運動なども出来るようになったと仰っておりました。
「よく勉強されているみたいですが、このような治し方は、先生の出身校の浪越徳次郎先生からおそわったのですか?だとしたら見た目とは全然違う人物なのですね、テレビでみる姿はそうは感じられなかった。」(昔放送されていた天才たけしの元気のでるテレビに出演。)とも仰られていました。
やはり人は第一印象は大切だなと改めて思わされもした症例でした。又、その話をする利用者様の笑顔を見て、人を明るくすると言うことは、徳次郎先生にエネルギーがあるからだなと感じました。
明るいエネルギーの徳次郎先生!